明治日本のローカル・アントレプレナー 旧長州藩士が担った地方の産業化と近代企業の創成 / 畠中茂朗

小野田セメントを創業した笠井順八。創成期にあった化学工業に進出した豊永長吉。 長州・山口をフィールドに、近代産業の担い手となった地方企業家の果たした 役割に注目し、明治期における産業化の過程を検証する。近代の出発点となった明治維新において、変革の主体となった旧長州藩士にとっても、新時代への対応は戸惑いと試行錯誤の連続であった。やがて彼らの中から地域振興の経済主体となる地方企業家(ローカル・アントレプレナー)があらわれ、振興の核となる近代企業を創成していった。「東京の渋沢の如し」と呼ばれた豊永長吉、士族授産の「サムライカンパニー」を大企業へと導いた笠井順八。長州・山口をフィールドに、近代産業の担い手となった地方企業家の実像に迫り、明治期における産業化の過程を検証する。<br>畠中茂朗
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2024年02月
メイジ ニホン ノ ロ−カル アントレプレナ−
ハタケナカ シゲオ
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