アイデンティティ / 吉狄馬加/著 渡辺新一/訳

中国少数民族詩人初の訳詩集<br>「すべてはわたしを包み込んでいるが/実は私は千年来の/正義と邪悪の戦いだ/実は私は千年来の/愛と夢の申し子だ」(「自画像」)。<br>「最も一般的なことこそ最も特殊であり、最も平凡なことこそ最も永久的であり、最も民族的なことこそ最も国際的である。(中略)その作品の深さと広さから見て、吉狄馬加は彝族に属しているだけでなく、中華民族に、さらに世界に属している。かれは中国語を用いて詩を書く人類の代弁者である。彼は真の詩人なのだ」(緑原「吉狄馬加 一人の真正な詩人」より)<br>中国の少数民族彝族の文化と伝統を背景に、壮大でありながらも抒情的な感性を持ち合わせる詩人の全貌。詩人自身による挿絵も併録した、本邦初の待望の訳詩集。<br>