社会主義ベトナムのオペラ 国家をかたちづくる文化装置 / 加納遥香
「国家建設」を支える自国の文化としてオペラを活用したベトナムの1954年以降のオペラに関する政策、作品、上演、言論を分析、理想とする国家像の表象等、国家建設・運営におけるオペラの文化装置としての諸機能を解明する社会主義体制下のベトナムで、国策のもと繰り広げられてきたオペラ事業の相貌。<br><br>ベトナムはフランス植民地時代に持ちこまれた「オペラ」を受容し、「国家建設」を支える自国の文化として再構築、時代に応じた作品を創作・上演してきた。本書は、ソ連や北朝鮮等、社会主義国の協力、ベトナムの対外意識、党・国家中央が理想とする国家像の表象等、1954年以降のオペラに関する政策、作品、上演、言論を分析し、国家建設・運営におけるオペラの文化装置としての諸機能を解明する。オペラを通して、近現代ベトナムの政治社会史を紐解く初の研究書であり、脱西洋主義的なオペラ論も提供する。<br>加納遥香
彩流社
2024年03月
シヤカイ シユギ ベトナム ノ オペラ
カノウ ハルカ
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