すみれ飴 花暦 居酒屋ぜんや / 坂井 希久子 著

「それは、そのうちね」お妙がにっこり笑う。<br>お花が「料理を教えて」というと、お妙はきまってそう有耶無耶にしてしまうのだ。<br>養い子のお花は、引き取ってくれた只次郎とお妙の役に立ちたいだけなのに──。<br>一方、かつてお妙と只次郎の世話になった薬問屋「俵屋」の小僧・熊吉は十八歳になり、手代へと昇進していた。<br>出世頭には違いないが、小僧とは距離ができ、年嵩には疎まれ、心労で胃が痛む……。<br>蕗の薹の芥子和え、タラの芽の天麩羅、ホクホク枸杞飯、そしてふわふわの鰻づくし!<br>彩り豊かな料理と共に、若い二人の成長を瑞々しく描く傑作人情時代小説、新装開店です!<br>坂井 希久子 著
角川春樹事務所
2021年10月
スミレアメ ハナゴヨミ イザカヤ ゼンヤ
サカイ キクコ
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