木簡・金石文と記紀の研究 / 小谷 博泰 著

新出資料による文章史と、古事記の成立についての徹底した考察を加えた上代文献研究の基本書。著作集刊行にあたり論文を増補。第一部では、木簡・金石文だけでなく、法隆寺幡銘などを含む、紙以外の布、木、石、金属などに文字が書かれた、いわゆる文字資料を中心に考察する。当時、各地から出土した七世紀の木簡の検討によってはじめて、実証的に研究を進めることができたものといえよう。第二部では、古事記と日本書紀の形成・影響関係、文体・表記の様相を考察した。記紀両書は、その細部の徹底的な対比、分析が後れていたが、それを実行することによって、より確実な考証を行ったものである。
小谷 博泰 著
和泉書院
2018年12月
モツカン キンセキブン ト キキ ノ ケンキユウ
コタニ ヒロヤス
/