それ自体を表す象徴 / ロイ・ワグナー

比喩的な「かのように」と字義通りの「ある」が包摂し合う隠喩の運動を文化の構成する原理として捉え動的な象徴体系の提示を試みる、「存在論的転回」の先駆にして、独自の「構造なき構造主義」を展開する人類学的思考の極北。「かのように」が「ある」となり、「ある」が「かのように」となる――比喩的な「かのように」と字義通りの「ある」が互いに互いを置き換えていく隠喩の運動を文化を構成する原理として捉えるオブヴィエーション(除去?顕在化)分析を通じて、タルコット・パーソンズ、デーヴィッド・シュナイダー、ソシュール派言語学/レヴィ=ストロースの構造主義など、自然/文化の二分法を含めた静的な象徴体系に対し、動的な象徴体系の提示を試みる意欲作。<br />ワグナーの仕事は2010年代以降の人類学における「存在論的転回」の先駆とみなされながらも、本書は、構造主義における静的な「構造」概念そのものの乗り越えを試みる「構造なき構造主義」の、より幅広くかつ野心的な射程を持つと言えるだろう。<br>ロイ・ワグナー
以文社
2025年12月
ソレジタイヲアラワスシヨウチヨウ
ロイワグナ−
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