冬の白いバラ / アン・メイザー
あなたは気づいてしまう?<br />この子が自分の娘だと。<br /><br />ジュディは幼い娘を伴い、ロンドンの屋敷へ帰ってきていた。<br />二度とここへは戻ってこないつもりでいたのに。<br />誰よりも深く愛したロバートにつけられた傷が疼くから。<br />彼との別離に、傷ついた彼女を絶望の淵から引き上げ、<br />生きる意味を与えてくれたのは、夫――ロバートの兄だった。<br />だが夫亡きいま、ロバートのいる婚家に戻るより術はなかった。<br />「ジュディ」声音の低さに、苦いものがありありとこもる。<br />振り返らなくてもわかる。忘れもしない声。<br />自分の娘を、兄の子だと思い込んでいる、かつての恋人……。<br /><br /><br>アン・メイザー
ハーレクイン
2024年02月
フユ ノ シロイ バラ
アン メイザ−
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