出版帝国の戦争 不逞なものたちの文化史 / 高榮蘭

植民地の人々にとって日本語は抑圧する言語であり、抵抗の思想を学ぶ言語であり、娯楽のための言語でもあった。発禁本や大衆雑誌など読者と出版社の動きを考究する。帝国日本の出版市場は合法/非合法を問わず、植民地の人々を積極的に読者として包摂しようとした。朝鮮人にとって日本語は抑圧する言語であり、抵抗の思想を学ぶための言語であり、娯楽のための言語でもあった。『戦旗』や『キング』、マルクスやレーニン、金子文子や火野葦平、林芙美子らの思考や文学が、発禁本とともに帝国の支配圏でいかなる思想や文化を醸成したのか、多彩な作品から読み解く。<br>高榮蘭
法政大学出版局
2024年06月
シユツパン テイコク ノ センソウ
コウ ヨンラン
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