『陸軍分列行進曲』とふたつの『君が代』 出陣学徒は敵性音楽で戦場に送られた / 大山 眞人 著

明治期、外国人によってつくられた日本の軍歌や国歌はなぜ、敵性用語が禁止された時代に作曲者の名前を伏せてまで使われ続けたのか。明治に入り、日本は欧米列強に対抗すべくさまざまな近代化を推し進める。音楽も例外ではなく、外国人音楽家の力を借りて国歌『君が代』が誕生、さらに『陸軍分列行進曲』が、フランス人音楽家の曲をもとに、編曲を繰り返すことで陸軍が制定する行進曲につくり上げられていく。太平洋戦争へと突き進むなかで敵性音楽は禁止される。だが、「出陣学徒壮行会」の場で、作曲者の名を伏せて行進曲は使用されたのだ。<br>敵性音楽を平気で用いるしたたかさは、どこからくるのか。音楽史の視点からその?闇?を明らかにする!<br><br>大山 眞人 著
平凡社
2020年08月
リクグン ブンレツ コウシンキヨク ト フタツ ノ キミ ガ ヨ
オオヤマ マヒト
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