アフリカの地政学 / ソニア・ル・グリエレ

さまざまな勢力が歩んできたアフリカ大陸の主要な歴史の流れを、外部世界との関わりを中心に概説する。変化のただなかにあるアフリカの現在地<br><br>アフリカは長い間、国際政治の周辺に置かれた受け身の存在と見なされてきた。しかし本書は、そうした固定観念を見直し、再評価する視点から、アフリカを「世界に開かれた大陸」として位置づける。<br>冷戦期の影響、独立後の混乱を経たアフリカ諸国は、いまやアフリカ連合(AU)や地域機構を通じて自らの安全保障を模索し、国際機関における発言力を高めつつある。さらに、中国、ロシア、中東の国々との経済・政治関係を巧みに築き、伝統的な旧宗主国依存からの脱却を模索する。多様な国際パートナーとの関係を選択し、調整することで、交渉力と選択の幅を広げつつある。また、ディアスポラの広がりも、国境を越えた影響力の一因となっている。<br>本書は、こうした変化のただなかにあるアフリカの現在地を、地政学の視点から立体的に描き出す。<br>ソニア・ル・グリエレ
白水社
2025年06月
アフリカノチセイガク
ソニアルグリエレツク
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