フランスの宗教戦争 / ニコラ・ル・ルー

1562年から1598年のあいだ、8回にわたって繰り広げられたフランスの宗教戦争。本書はその全貌を描き出す。1562年から1598年のあいだ、フランスで八度にわたる宗教戦争が繰り広げられた。これは宗教間の対立であるとともに、貴族間の派閥闘争でもあった。<br>16世紀初頭、ルターの思想がフランスにも広まりはじめた。この時代は、印刷術が目覚ましく発展した時期であり、フランス語に翻訳された聖書によって、人びとは神の言葉を直接読むことが可能になった。このキリスト教の原初的純正への回帰は、旧教会への「抗議」となる。一方で、印刷術は風刺や誹謗文書にも使用され、人びとの政治意識は高まり、前例のない戦争へと発展していった。陰謀、暗殺、檄文……。貴族たちはつねに剣を身につけ、ためらうことなく刀を抜くようになり、かつての騎士道精神は失われていった。<br>本書は、フランス社会が著しく政治化されていくなかで、宗教戦争が果たした役割を描き出す。<br>ニコラ・ル・ルー
白水社
2023年09月
フランス ノ シユウキヨウ センソウ
ニコラ ル ル−
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