アーモンドの木 / W.D.L.メア 著

子供の想像力や幻想の世界を繊細なタッチで描いたW・デ・ラ・メアの短篇小説を、エドワード・ゴーリーの挿絵とともに贈る傑作選。子供の目に映った世界
 ヒースの原野の縁に建つ家で孤立した生活を送る一家に、父親の不倫という暗い影が差す。聖バレンタインの日、父親は雪降る外の闇へ出ていくが……少年の目を通して家庭の悲劇を描いた「アーモンドの木」。級友のシートンに誘われ彼の伯母の家を訪れるが、なぜかシートンは伯母をひどく怖れ憎んでいた……謎めいた暗示に満ちた「シートンの伯母さん」。石屋敷の三姉妹は父親の死後、自分たちが破産したことを知った。幼い頃から空想の世界に遊んでいた三女は、失意に沈む姉たちをよそに、零落し人気のなくなった屋敷で生き生きと暮らし始める……「ルーシー」ほか全七篇。
 子供の目に映った世界、想像力と幻想の世界を繊細なタッチで描き、世界中の読者に愛されてきた英国の作家・詩人ウォルター・デ・ラ・メアの珠玉の短篇を、エドワード・ゴーリーの仄かな恐怖と寂寥を湛えた挿絵とともに収録した傑作選。
W.D.L.メア 著
白水社
2022年09月
ア?モンド ノ キ
ウオルタ? デ ラ メア
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