日本の国民皆保険 / 島崎謙治
国民皆保険は、先人の知恵と苦労の結晶だ。少子高齢化が進み、先行きが不透明な今、複雑な制度の歴史と構造を究明し、日本の医療政策の展望を描く。歴史に学び、医療の未来を切り開く<br /><br />生産年齢人口の減少、2040年問題、物価・賃金の上昇、医師の偏在――<br />医療保険の一世紀を精細に分析する決定版通史<br /><br />わが国は一九六一年に国民皆保険を実現し、高度経済成長が終わる七三年まで給付の拡充を図った。しかし、社会経済が右肩下がりになれば、国民皆保険が形骸化するおそれがある。この危機を乗り越える鍵は歴史の中にある。社会保険方式、被用者保険と国民健康保険の二本建て、独立型の後期高齢者医療制度という日本独自の仕組みは、なぜ、どのように生まれたのか。基本に立ち返ることで、真に守るべきものが見えてくる。医療政策の第一人者が、国民皆保険の構造と軌跡を明らかにし今後の展望を描く。<br>島崎謙治
筑摩書房
2025年02月
ニホン ノ コクミン カイホケン
シマザキ ケンジ
/