ひのえうま 江戸から令和の迷信と日本社会 / 吉川徹
古くからの迷信は、なぜその年にだけ劇的な出生減をもたらしたのか? 60年周期の「社会現象」を読み解く。1966(昭和41)年、日本の出生数が統計史上最低を記録した。原因となったのは迷信。60年に1度めぐってくる干支、丙午(ひのえうま)にまつわる俗言のためだった。高度経済成長の只中、2つのベビーブームの間にあって、たった1年、なぜ迷信がそこまでの出生減をもたらしたのか? そしてさまざまな「都市伝説」がささやかれてきたひのえうまの人生とは、実際にはどのようなものだったのか?<br>自身、昭和のひのえうま生まれの計量社会学者が、迷信の成立した江戸期にまでさかのぼり、周期的な拡散・浸透のタイムラインをつぶさに追いながら、ただ日本でだけ生じた特異な出生減を「社会現象」として読み解く。<br>吉川徹
光文社
2025年02月
ヒノエウマ
キツカワ トオル
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