道元−仏であるがゆえに坐す / 石井 清純
中国禅を日本に「正伝」(正しく伝える)したとされる道元。障害と著作、問答(唐代)や公案(宋代)の解釈、永平寺(修行道場)の運営方法の解析を通して、その正伝の実像が「中国禅の継承と改変」にあることを明らかにする。道元(1200-1253)は、中国宋代の禅を日本に正しく伝えた(正伝した)禅僧とされています。本書は、道元が必ずしも禅を「正伝」したのではなく、中国禅を継承しつつ改変を施して再構築したという観点から、道元禅の実像を明らかにしようとするものです。時代や地域を超え、宗派や出家在家という線引きを越えて、「仏道を歩むとはどういうことか」を仏教徒一人一人に問いかける道元。その修証観の核心について、最新の研究成果を盛り込みながら簡潔・明快に書き下ろされた一冊です。<br>石井 清純
佼成出版社
2016年01月
ドウゲン ホトケ デ アル ガ ユエ ニ ザス
イシイ キヨズミ
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