イタリアの中世都市 アゾロの建築から領域まで / 伊藤 毅 編
北イタリアの丘陵都市アゾロの領域では、地形に即した建築、農産業が美しい景観を創出する。その空間形成の持続と継承の歴史を辿る。北イタリア、ヴェネト地方を代表する美しい丘陵都市アゾロ。<br>アドリア海に面するヴェネト州は、かつてヴェネツィア共和国の大陸領土(テッラフェルマ)と呼ばれた地域である。同州は広大なヴェネト平原から急峻なアルプス山域にいたる多様な地理条件が特徴で、丘陵都市アゾロは平野と山地の中間地帯にある。平野部の多くの都市が鉄鋼業や製粉業、製材業などによって近代化を遂げ、都市の風景を変貌させたのに対し、アゾロではいまだ農業を基盤とした地域構造が残り、古きよき街並みが保たれている。<br>この歴史的な都市アゾロを対象に、日伊の建築学・歴史学・地理学の専門知を結集し、丘陵地帯の裾野で展開する都市領域(テリトーリオ)の形成と再編成の過程をたどる。<br>伊藤 毅 編
鹿島出版会
2020年04月
イタリア ノ チユウセイ トシ アゾロ ノ ケンチク カラ リヨウイキ マデ
イトウ タケシ
/