歌三線の民俗誌 沖縄文化の源流を求めて / 宮城鷹夫

長年、沖縄古典音楽の調査・保存・研究にかかわってきた著者渾身の随想録。野村流古典音楽保存会の全曲の歌詞を収録。三線はご存じのとおり、ニシキヘビの革を胴に張り、3本の弦を弾いて鳴らす沖縄を代表する楽器です。<br>主に演奏者によって弾き、歌われるため、「歌三線」と呼ばれています。8886の30文字の琉歌や5586の24字からなる仲風などで構成。<br>ユイユイ、ヒヤミカチ節、安里屋ユンタなど著名な曲もありますが、その一方で歌われることの少ない消滅が心配される曲目も、また多いのです。<br>著者は、消滅の危機にある古典の曲にも着目し、歌詞を採集。<br>沖縄各地の歌の生まれた現場もおとずれ、沖縄人のこころに迫ります。<br>文献的な価値も高い一書です。<br>宮城鷹夫
文藝春秋
2024年04月
ウタサンシン ノ ミンゾクシ
ミヤギ タカオ
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