フッサール『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』 / 西研
学問は、人が生きる上で役に立たないのか? 現象学の目的と手法を学びながら、学問の意義、そして人が生きる意味を問い直す。誰もが共有できる価値を見つけ出す哲学、それが現象学だ!<br><br>本書が著されたのは20世紀前半のヨーロッパ。あらゆる学問が発展を遂げ、人類は世界をより深く、より正しく理解できるようになった。にもかかわらず、哲学者フッサールはそこに「諸学の危機」を見て取る。客観的な真理や発見を追い求めるあまり、原点である「どう生きればよいのか」「何がよいことなのか」が置き去りにされてしまったからだ。私たち人間という存在に深く関わるこれらの問いに、学問が再び向き合うことができるよう、フッサールは「現象学」を提唱した。<br>生きる意味や価値を共に探り、分かち合うことで、よりよい社会のあり方も見えてくる。現象学のエッセンス、そして今すぐ実践できる、現象学を用いた哲学対話の手法を学ぶ。<br>西研
NHK出版
2025年06月
フツサ−ルヨ−ロツパシヨガク
ニシ,ケン
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