「幕府」とは何か 武家政権の正当性 / 東島誠 著
政権の当事者たちが、力だけでは権力を維持できないことに気づく過程、それが「幕府」の歴史だ。いま支配の正当性を問う、驚異の書。武力だけでは権力を維持できなかった。正統性なき政権の、支配の正当性とは何か。<br><br>700年におよぶ”武士の政権”について、私たちはどれほど本当に知っているだろうか。「清和源氏でなければ征夷大将軍になれなかった」「”鎌倉幕府”は後世の学術用語で、当時は使われていなかった」などの数々の誤解を正すところから始め、古典から最前線までの学説も総括。「京都を食糧で満たす」ことが正当性の根拠となった古代の「都市王権」から、「法の支配」も意識された鎌倉・室町期を経て、「伝統としての権力」が強調される江戸時代までをたどりながら、支配の正当性がその折々にどうアップデートされてきたのかを、歴史学・政治学・社会学・哲学の垣根を越えて描き出す。日本史を見る眼が一変する、かつてないスケールの歴史書!<br>東島誠 著
NHK出版
2023年01月
バクフ トハ ナニカ
ヒガシジマ マコト
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