明治維新という物語 政府が創る「国史」と地域の「記憶」 / 宮間純一

激動の幕末維新期を記憶に強く刻む各地の歴史を追い、その後の政治や地域文化の影響を受け、今なお書き替え続けられる明治維新を描くペリー来航から明治維新に至る15年は、志士や雄藩大名を中心に「成功物語」として語られる。だがこうした英雄史観は、明治政府が自らを正当化するために創り上げた歴史だ。<br /><br /> 勤王をめぐる藩論の分裂、戊辰戦争での幕府方の攻勢、農民の戦いなど、各地で様々な歴史があった。<br /><br /> 本書は、周防大島、飯能、秋田大館、佐倉など幕末維新期を強く記憶に刻む地域の軌跡を追い、時の政治や地域文化の影響を受け、書き替えられ続ける明治維新を描く。<br>宮間純一
中央公論新社
2025年05月
メイジイシントイウモノガタリ
ミヤマジユンイチ
/