老いの深み / 黒井千次
八十代から九十代の大台へと足を踏み入れた作家がつづる、老いの日々。自らの心身に起きる変化から、外出先での新たな発見まで。80代から90代の大台へと足を踏み入れた作家がつづる、老いの日々。少しずつ縮む散歩の距離、少量の水にむせる苦しさ、朝ぼんやりと過ごす時間の感覚など、自身に起きる変化を見つめる。一方、年長者が背筋を伸ばしてスピーチを聞く姿に爽快感を覚え、電車の乗客の「スマホ率」など新たな発見も。「ファックス止り」の自分をなぐさめ、暗証番号を忘れて途方に暮れて……。老いと向き合い見えたこと、考えたこと。<br>黒井千次
中央公論新社
2024年05月
オイ ノ フカミ
クロイ センジ
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