九十歳のラブレター / 加藤 秀俊 著

どんなに仲の良い夫婦でも、いつかどちらかが独り残される――。老学者が急逝した妻へ綴る惜別の賦。理想的な〈昭和の夫婦〉の物語。あなたのいない毎日に、ぼくは慣れることができない。ある朝、あなたは突然逝った――。小学校の同級生であったあなたと結婚して六十余年、戦争体験、戦後間もなくのアメリカでの新婚生活、京都での家作り、世界中への旅、お互いの老化……たくさんの〈人生の物語〉を共有してきたあなたの死で、ぼくの人生は根底から変わってしまった。老碩学が慟哭を抑えて綴る愛惜の賦。<br>加藤 秀俊 著
新潮社
2021年06月
キユウジツサイ ノ ラブ レタ−
カトウ ヒデトシ
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