新旧論 三つの「新しさ」と「古さ」の共存 / 加藤典洋
昭和初期、鮮やかに出現した小林秀雄、梶井基次郎、中原中也。彼らの持つ新しさと古さの関係を丁寧に読み解く、著者最初の長篇評論。昭和初期に鮮やかに出現し、いまなお文学に関心を抱く者がどこかで出会う、小林秀雄、梶井基次郎、中原中也――<br>彼らの文芸評論、小説、詩はどこが新しく、どこが古かったのか?<br>著者は通念にとらわれず、すべてをゼロから読み解くことで、この三人の文学者の表現を徹底的に検討し、思いの外自らに近いところに三人の存在があるという理解に至る。<br>「早稲田文学」1981年11月号に発表されたものを徹底的に加筆訂正し、1987年7月に刊行された二番目の評論集『批評へ』に収録された長篇文芸評論が37年を経て再刊される。<br>文芸評論家としての加藤典洋の出発点に再び光が当てられる。<br>加藤典洋
講談社
2024年12月
シンキユウロン
カトウ ノリヒロ
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