紫電改３４３　　　７ / 須本　壮一　著

華々しい初陣を飾った「剣部隊」は、松山から鹿屋へと向かう。新たな任務は、「菊水二号作戦」における突撃路啓開任務だった。昭和20年4月。<br>「剣部隊」の新たな任務は、<br>「菊水二号作戦」における突撃路啓開任務だった。<br>「菊水作戦」とは、いわゆる特攻作戦で、<br>米軍の沖縄上陸とその進軍、そして制圧を阻止するために行われた。<br>菊水は南北朝時代に朝廷側に立って足利尊氏と戦った楠木正成の旗印に由来する。<br>圧倒的な物的戦闘力に勝る米軍の進攻を阻止する日本軍としては、<br>兵士一人一人の命を武器とした特攻しか他に手段がないとの結論に達したのだ。<br>そして、この特攻作戦には通常の航空機だけでなく、<br>特攻用に開発された兵器もあった。<br>――――人間爆弾「桜花」である。<br><br>華々しい初陣を飾った第３４３海軍航空隊は、松山から鹿屋へと向かう。<br>須本　壮一　著
講談社
2022年08月
シデンカイ　３４３　７
スモト　ソウイチ
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