活劇映画と家族 / 筒井 康隆 著

巨匠・筒井康隆が活劇映画を通じて「家族とは何か」を考察する意欲作。新書の枠を超えて、ひたすら娯楽に徹する筆致は圧巻である。巨匠筒井康隆が書き下ろす『活劇映画と家族』は文化と人間性を考察する意欲作である。<br>筒井氏が長い時間をかけて見続けてきた活劇映画には、ロマンと家族愛とアクションが織り込まれ、究極の娯楽であり、また人間模様が明確に打ち出されていると氏は断言する。<br>本書は新書の枠を超えて、混乱の第2次世界大戦前夜から復興の時を迎えた映画全盛期につくり出された活劇映画の魅力と溢れるヒューマニティを痛快に描きつくす氏の集大成となる作品である。<br>ハンフリー・ボガードやジョン・ウエイン、ジェームズ・キャグニーなどの主演男優、キャサリン・ヘップバーン、ローレン・バコールら主演女優のみならず脇役陣の多彩な魅力にも触れつつ、ハワード・ホークス、ジョン・ヒューストンなど監督の魅力にも迫る視点も独特で、まさに巨匠の傑作である。<br>筒井 康隆 著
講談社
2021年07月
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ツツイ ヤスタカ
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