フォグ・ハイダ / 森博嗣/著

人のために生きる。人を想って生きる。ゼンは、情けを識る。暮れ方、峠を急ぐゼンの前に二人組の賊が現れた。命か金か、そう迫る男は手練れとは見えなかったが、用心棒らしい連れの侍は凄まじい殺気を放つ剣の使い手であった。かろうじてその刃を逃れたゼンは、もう一度、男と手合わせをしたいと望む。<br>男の名は、キクラといった。都の道場でも抜きん出た腕前で、将来を嘱望されていた。だが道場主の娘との縁談を断ったため、仕官の道も閉ざされ、挙句、殺しの濡れ衣を着せられ命を狙われていた。<br>森博嗣/著
講談社
2021年07月
フオグ ハイダ コウダンシヤ ノベルス モ?F?58
モリ,ヒロシ
講談社ノベルス モF?58/