野川 / 古井 由吉
大空襲から戦後の涯へ、時空を貫く生涯の道。老いの身に甦る、過ぎ去ることのない記憶とエロスの深淵を描いた古井文学の名篇。大空襲から戦後の涯へ、時空を貫く生涯の道。現代文学の最高峰、古井文学の原景をたどる名篇。<br>急逝した友人が抱え続けた空襲の夜の母子の秘密。狂気をはらむ年上の女との情事に囚われた学生時代の友人。そして防空壕の底で爆音に怯えた幼時の自分。生涯の記憶は歳月を経て自他の境を超え、老年の男の身の内で響きあう。戦後の時空間にひしめく死者たちの声とエロス、現代の生の実相を重層的な文体で描いた傑作長篇小説。解説・佐伯一麦。<br><br><br>古井 由吉
講談社
2020年06月
ノガワ
フルイ ヨシキチ
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