底ぬけビンボー暮らし / 松下 竜一
この世知辛い世の中を、身の回りの自然に目を向け家族や友人たちと楽しむことで生き抜こう。明るいビンボーの記録32編、初文庫化。「売れないものかき」の松下センセは書くのも遅い。過去の著作はどんどん品切れ重版未定の絶版扱いになり、病を押して散発的な注文原稿をこなしても生活は綱渡りだ。そんな作家が一番大事にしているのは夕方の妻との散歩。身の回りの自然、季節の移ろいを全身で体感し、河口に集まるカモメたちに餌をやる日々。子供たちや仲の良い友人たちと時間も楽しみの一つ。安上がりだけど満ち足りた幸福がここにある。<br>松下 竜一
講談社
2018年09月
ソコヌケ ビンボ−グラシ ビンボ− グラシ
マツシタ リユウイチ
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