谷間 再びルイへ。 / 林 京子
少女期、長崎での被爆。結婚、出産、父母の不和、そして父の死、離婚。命と向き合って生きてきた作家の最新作を含む短篇集。昭和20年、長崎の兵器工場学徒動員で、被爆。多くの死をくぐり抜け、少女は生き残った。結婚、出産、幼い命を育てるのは、恐怖との闘いであった。20数年後の離婚、それは個の崩壊であり、8月9日の闇なのか。80歳を越えて書いた小説「再びルイへ。」は、著者の歩んだ人生への回答、あるいは到達でもある。川端賞受賞作「三界の家」を含む、心うつ短篇小説集。<br>林 京子
講談社
2016年12月
タニマ フタタビ ルイ エ
ハヤシ キヨウコ
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