木菟燈籠 / 小沼 丹

季節や時代の移ろいに先輩の作家や同僚の教員、学生時代の友人など愛すべき人々の風貌を髣髴とさせる、この著者ならではの好短篇集。そこはかとないユーモアやはにかみを湛えたかざりのない文章でどこか懐かしいような風景を描き上げて多くのファンを持つ“小沼文学の世界”。季節や時代の移ろいに先輩の作家や同僚の教員、学生時代の友人など愛すべき人々の風貌を髣髴とさせる、この著者ならではの好短篇集。<br><br><br><内容紹介><br>好きが高じていきなり露地の奥で小鳥屋を始めた教員仲間。商売はやはりうまく行かず復職の世話をする成り行きに店先に据えてあった立派な石燈籠が我が家の庭に……。<br>日常のなかで関わってきた人々の、ふとしたときに垣間見る思いがけない振る舞いやうかがい知れない心のありようを、井伏鱒二ゆずりの柔らかい眼差しと軽妙な筆致で描き出した小沼文学ならではのじわりと胸に沁みるような作品集。<br>小沼 丹
講談社
2016年12月
ミミズクドウロウ ミミズク トウロウ
オヌマ タン
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