文学の楽しみ / 吉田健一/〔著〕
本を読む喜び。大人のための文学案内。<br><br>「言葉を使うというのは言葉を生かすことであり、生きた言葉は喜びを覚えさせないではいない。」――言葉の可能性を最大限に生かすことに、文学の喜びがあり、文学が生命の表現であると定義する。既成の文学概念にとらわれない自由な姿勢と、鋭く豊かな感性を駆使し、古今東西の文学作品に親しんだ著者が、生きた言葉に出会う喜び、本を読むことの楽しみに読者を誘う。大人のための文学案内。<br><br>長谷川郁夫<br>言葉、言葉、言葉、と言葉のもつ本来のはたらきとその可能性を信じて、著者は文学のあるべき姿を描いて自在の境地に遊んだ。「文学の楽しみ」一書は、読者を精神の自由へと導くのである。「心をその常態に戻す」ことが文学の目的だった、と。至福の哲学。それが文学論の垣根を超えて、独自の人間論となったのは当然の帰結だった。――<「解説」より><br>吉田健一/〔著〕
講談社
2010年05月
ブンガク ノ タノシミ コウダンシヤ ブンゲイ ブンコ ヨ?D?17
ヨシダ,ケンイチ
講談社文芸文庫 よD17/