死霊 2 / 埴谷雄高/〔著〕
半世紀をかけて成した傑作。査問リンチ事件、恋人の心中、さらに夢魔との対決を語る三輪高志。兄の告白に聴きいる弟は何を想うのか。不可能性の超出に挑んだ世界文学。深更、濃霧の中を彷徨って帰宅した三輪与志に、瀕死の兄高志が語り始める。自ら唱える《窮極の革命》理論に端を発した、密告者のリンチ事件と恋人の心中、さらに《窮極の秘密を打ち明ける夢魔》との対決。弟の与志はじっと聴きいる。外は深い、怖ろしいほどの濃闇と静寂。兄の告白は、弟の渇し求める〈虚体〉とどう関わるのか。『死霊』第一の山場5章を中心に4章6章を収録。<br>埴谷雄高/〔著〕
講談社
2003年03月
シレイ 2 シリヨウ 2 コウダンシヤ ブンゲイ ブンコ
ハニヤ,ユタカ
講談社文芸文庫/