新書太閤記 七 / 吉川 英治
天正10年春、信長は得意の絶頂にあった。東方の脅威だった武田氏はわが蹂躙(じゅうりん)に沈み、天下統一の道は西国を残すのみとなった。その西国も、秀吉が高松城を包囲し、着々戦果を上げていたが、救援毛利勢の動き如何では、覇業に頓座をきたすとも見えた。かくて信長出陣。だが出陣にも似ぬ軽装は、信長一期(いちご)の不覚といえよう。運命の本能寺!鞭を揚げて東を指したのは、逆臣光秀であった。<br>吉川 英治
講談社
1990年07月
シンシヨ タイコウキ ナナ 7
ヨシカワ エイジ
/