氏神さま・春雨・耳学問 / 木山 捷平

 井伏鱒二の色紙にある“捷平はげん人(げんじん)なり”のように、つつしみ深く、含羞のある、飄々たるユーモアに遊ぶ精神。掘り返された土に陽があたる田園や、父母や妻子の風景を、いわば“魂の故郷”を、都市の文明に決して汚されぬ眼で、こよなく暖かく描き続けた、作家・木山捷平の自由なる詩心。正に“人生を短篇で読む”絶好の初・中期珠玉の飄々短篇集。<br>木山 捷平
講談社
2012年12月
ウジガミサマ ハルサメ ミミガクモン
キヤマ シヨウヘイ
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