みずから我が涙をぬぐいたまう日 / 大江 健三郎
〈天皇〉を主題とした想像力漲る二つの中篇。──全く異なる2つの文体により、現代人の危機を深刻、ユーモラスに描く。天皇に殉じて割腹、自死を遂げた作家の死に衝撃を受けた、同じ主題を共有するもう1人の作家が魂の奥底までを支配する〈天皇制〉の枷をうち破って想像力駆使し放つ“狂気を孕む同時代史”の表題作。宇宙船基地より逃走する男が日本の現人神による救済を夢見る「月の男」。──全く異なる2つの文体により、現代人の危機を深刻、ユーモラスに描く中篇小説2篇。<br>大江 健三郎
講談社
1991年02月
ミズカラ ワガ ナミダ オ ヌグイ タマウ ヒ
オオエ ケンザブロウ
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