詩経 / 目加田 誠

 『詩経』は中国文学の母。『易経』『書経』『礼記』『春秋』と併称される「五経」の1として名高い古典。長らく儒教道徳弘布の経典として読みつがれてきたが、著者は伝来の解釈を牽強附会なものとして退ける。原典の詩句を虚心に誦するとき、そこに立ち出でるのは古代中国民衆の瑞々しい感情生活であり、真摯な祈り、痛切な訴えと諷刺である。感動溢れる古代歌謡としての『詩経』を正当に読み解いた画期的名著。<br>目加田 誠
講談社
1991年01月
シキヨウ
メカダ マコト
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