熱狂する明代 中国「四大奇書」の誕生 / 小松謙

それは「熱狂」の時代だった――! 現代でも高い人気を誇る中国四大奇書を生み出した明代後期。なぜ次々と傑作が生み出されたのか。文学史にとどまらない、その複雑な成立背景を解き明かす。日本人にも馴染みの深い「四大奇書」の『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』『金瓶梅』。出版バブルを迎えた明代後期は、人々が規範や常識を超えて、自分らしい人生を求めた、熱狂の時代だった。いかにして話し言葉による「白話小説」は生まれたのか。なぜアウトローが主人公で、反体制的なのか。作品を刊行した真の狙いとは何だったのか。元代から清代まで辿り、政治史・世界史からのアプローチも用いて、中国文学史の謎を解き明かす。<br>小松謙
角川書店
2024年12月
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