昆虫考古学 / 小畑 弘己 著
最新科学で迫る縄文時代。土器の粘土に残る痕跡から人々の暮らしが見える。縄文土器の表面や断面に現れた当時のタネやムシたちの「圧痕」は、いわば「人が作った化石」といえる。土器の製作時に粘土中に練り込まれたコクゾウムシなどの貯蔵食物害虫をはじめとする家屋害虫は、縄文人が定住し、植物を栽培し、それらを貯蔵するようになって自然に集まってきたムシたちであった。従来の方法ではその資料的限界からわからなかった縄文時代の人々の意(衣)食住の実態を、今、この圧痕ムシたちが語り始める――。<br><br>1章 コン虫とガイ虫<br>2章 縄文土器はごきぶりホイホイ<br>3章 ムシとヒトの歴史――シラミとゴキブリ<br>4章 ウンチの中から出てくるムシたち<br>5章 ハエが見ていた人の死――葬送昆虫考古学の世界<br>6章 殺虫・防虫の考古学<br>7章 クリを食べたコクゾウムシ<br>終章 害虫と人の未来<br><br>小畑 弘己 著
角川書店
2018年12月
コンチユウ コウコガク
オバタ ヒロキ
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