『兵範記』を読む 保元の乱の全記録 / 元木泰雄
桓武平氏の「日記の家」に生まれた平信範が、21〜73歳に書き残した『兵範記』。家司にして実務官僚の信範が残した古記録からは、摂関家の内部事情が窺える。イメージを一新した貴族の姿を描く、渾身の遺作。『兵範記』は、桓武平氏の「日記の家」に生まれた平信範が、21から73歳のあいだ残した記録。摂関家の藤原忠通・基実に仕えた家司にして実務官僚の信範は、権力中枢に関わる情報を入手できる立場にあり、新興の武門平氏との関係も深かった。崇徳院・藤原頼長が挙兵に至った経緯、天皇方の戦力、戦後処理など、古記録からは、『愚管抄』『保元物語』とは異なる摂関家の内部事情が窺える。イメージを一新した貴族の姿を描く、著者渾身の遺作。<br><br>元木泰雄
角川書店
2025年03月
ヒヨウハンキ ヲ ヨム
モトキ ヤスオ
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