昭和の消えた仕事物語 / 澤宮優
昭和期の高度経済成長を経て、庶民のさまざまな仕事が姿を消した。それらが現代に語りかけるものは何かーー。一人の放浪詩人の人生と、仕事師たちの声を辿りながら、昭和という時代の精神と本質を見つめる。効率や合理性が重視され、あらゆる場でシステム化が加速する現代。一方、昭和の時代を支えた昔ながらの商い、手仕事や職人たちが、姿を消していった。<br>炭焼き、三助、チャンバラ劇団、行商、紙芝居屋……変化とともに、人間同士の関わりやぬくもりが失なわれていないだろうか。<br>約120の職に就き昭和を生き抜いた放浪詩人高木護の生涯を軸に、消えゆく仕事と携わる人々の姿、今なお現場を守り続ける職人の思いとドラマを描き出す。<br><br>澤宮優
角川書店
2025年05月
シヨウワノキエタシゴトモノガタリ
サワミヤユウ
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