日本人の仏教史 / 五来重
日本人固有の宗教観や信仰のもとに成立した日本仏教。聖徳太子からはじまり、明治の廃仏毀釈を経て現在に至るまで、一貫した流れは変わっていない。庶民の信仰という視点から、その歴史を捉え直す。6世紀に大陸より伝来した仏教は、早くから日本人固有の宗教観と結びついてきた。空海・日蓮・親鸞・一遍のような宗祖だけでなく、空也・円空・木喰などの遊行僧をはじめ、熊野信仰や修験道などの山岳宗教、そして高野聖、山伏、放下など無名の民間僧に注目し、その歴史を辿る。どの時代でも根底にあるのは、庶民による信仰だった。明治の排仏毀釈を経て、現代へと至る長大な歴史に、仏教民俗学の泰斗が新たな光を当てる。<br>五来重
角川書店
2023年10月
ニホンジン ノ ブツキヨウシ
ゴライ シゲル
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