源氏愛憎 源氏物語論アンソロジー / 田村隆

千年にわたり連綿と読み継がれ、今や押しも押されもせぬ世界文学となった『源氏物語』。実はこの千年の読者たちには、物語をめぐる様々な愛憎があった。源氏受容史を辿る、まったく新しいアンソロジー。成立から千年の時を経て世界文学となった『源氏物語』。現代では押しも押されもせぬ名作として愛読される本書の評価は、時代や評者によって毀誉褒貶があった。紫式部は狂言綺語の罪で地獄に落ちたと説く『宝物集』、愛ゆえに二度現代語訳した与謝野晶子、長すぎると苦言を呈した芥川龍之介、紫式部が和歌を重用した意図を探る馬場あき子……。精読ゆえの論難から読まず嫌いまで、古今それぞれの一家言をめぐる読書史アンソロジー。<br>田村隆
角川書店
2023年11月
ゲンジ アイゾウ ゲンジ モノガタリロン アンソロジ−
タムラ タカシ
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