仏教の思想  10 絶望と歓喜〈親鸞〉 / 梅原 猛 他

親鸞思想の核心とは何か? 『歎異抄』と「悪人正機説」にのみ依拠する親鸞像を排し、主著『教行信証』を軸に、親鸞が挫折と絶望の九〇年の生涯で創造した「生の浄土教」、そして「歓喜の信仰」を捉えなおす日本人にもっとも高い人気をほこる仏教者、親鸞。親鸞を語る著述は数多くあるが、近代の親鸞解釈の大半は、もっぱら『歎異抄』の中の悪人正機説を取り出し、その思想を賛美するものである。しかし悪人正機説は、はたして親鸞の思想の核心を語り尽くしているだろうか。「死の浄土教」から「生の浄土教」へと、挫折と絶望の90年の生涯の中で親鸞が創造した歓喜の信仰と親鸞浄土教思想の真髄を、主著『教行信証』を軸に捉え直す!<br>梅原 猛 他
角川書店
1996年10月
ゼツボウ ト カンキ シンラン ブツキヨウ ノ シソウ 10
ウメハラ タケシ
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