でえれえ、やっちもねえ / 岩井 志麻子
時は明治、コレラの大流行の中、救世主に祭り上げられた異形の我が子。その周囲では夢とも幻ともつかぬ怪異が――(「でえれえ、やっちもねえ」)。4つの時代を舞台に、人の変わらぬ業と妖異を描く短編集。コレラが大流行する明治の岡山で、家族を喪った少女・ノリ。<br>ある日、日清戦争に出征しているはずの恋人と再会し、契りを交わすが、それは恋人の姿をした別の何かだった。<br>そしてノリが生んだ異形の赤子は、やがて周囲に人知を超える怪異をもたらしはじめ……(「でえれえ、やっちもねえ」)。<br>江戸、明治、大正、昭和。異なる時代を舞台に繰り広げられる妖しく陰惨な4つの怪異譚。<br>あの『ぼっけえ、きょうてえ』の恐怖が蘇る。<br>岩井 志麻子
角川書店
2021年06月
デエレエ ヤツチモネエ
イワイ シマコ
/