総力戦体制と「福祉国家」 戦時期日本の「社会改革」構想 / 高岡裕之

戦後「福祉国家」とは全く異なる総力戦体制=「福祉国家」の姿を、厚生省設立等の「戦時社会政策」の検証を通して浮び上らせる。「福祉国家」日本のルーツは本当に戦時期にあるのだろうか──厚生省設立や国民健康保険制度などの「戦時社会政策」をめぐる政府や地方と軍部とのせめぎ合いに着目し、戦後のあり方とは異なる、戦時期の総力戦体制=「福祉国家」の姿を浮かび上がらせる。戦時人口政策に大きな役割を果たした社会学者・高田保馬を論じた補章を付す。<br>高岡裕之
岩波書店
2024年07月
ソウリヨクセン タイセイ ト フクシ コツカ
タカオカ ヒロユキ
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