日本語学 2024年9月号

<br>2024年08月30日発売
季刊誌
明治書院
方言の現在| 【特集】方言の現在 かつて地域の生活の言葉であり、標準語や共通語と対立するものでもあった方言は、社会の変容にともなって衰退した。 一方、方言の衰退を惜しみ、保存・継承して地域の活性化につなげたり、娯楽に活用したりする動きが、強まっている。 そして、医療、介護、防災など、命や安心・安全に関わる分野では、方言を使うことの本来的な価値が、重んじられているようにも見える。 本特集では、数十年前とはその姿や価値を変えて存在する、方言の現在について、方言研究の一線で活躍する研究者の、最新の論考を集成する。【特集】東アジアにおける対照研究 東アジアにおける言語対照研究の最新の成果を取り上げ、編者の方に全体の総括を記していただくとともに、その研究の今後の展開について展望と問題提起を述べていただく特集としたい。目次【特集】方言の現在日本の現代史と方言の位置(小林隆)なくなる方言と生まれる方言(篠崎晃一)社会の動きの中で方言を捉える(村上敬一)地域の活性化と方言(新井小枝子)方言とエンターテインメント(日高水穂)方言と人生(加藤和夫)医療・介護と方言(岩城裕之)防災・復興と方言(中西太郎)方言の継承と教育(今村かほる)方言資料整備の現代的意義(竹田晃子)【特集】東アジアにおける対照研究金文京編『漢字を使った文化はどう広がっていたのか 東アジアの漢字漢文文化圏』(金文京)沖裕子・姜錫祐・趙華敏著『日韓中対照 依頼談話の発想と表現』(沖裕子)廣瀬幸生・島田雅晴・和田尚明・長野明子編『比較・対照言語研究の新たな展開 三層モデルによる広がりと深まり』(廣瀬幸生)【連載】[二次元世界のはなしかた]金水敏[にほんごの航海灯]日本語学会80周年記念シンポジウム[国語の授業づくり]小川一美[ことばのことばかり]はんざわかんいち[虎の門通信][新刊・寸感]横山詔一情報源/次号予告