早川書房刊
ハヤカワポケットミステリ 1498
初版−1987年11月30日発行
新書判・並製・本文327P
ISBN:4-15-001498-1 C0297
発行当時の定価:980円
★内容:
愛娘を殺した犯人を見つけてくれという老夫婦の依頼は執拗だった。被害者の名はダイアン。高名な法学教授アッサーに嫁ぎ、地域緊急相談センターのスタッフとして奔走していた彼女が、ハサミで全身を切り裂かれているのを発見したのは夫だった。そして、警察がほとんど情報を公表しないままひと月が過ぎ、捜査の地帯に業を煮やしたダイアンの両親が、遂に私立探偵タナーを訪ねたのだった。
警察も手をこまねく難事件の調査を、タナーは気が進まないままに引き受けたが、まもなく事件は新たな展開を見せた。アッサーが妻殺しの容疑で逮捕されたのだ。逮捕の報を聞いたダイアンの両親は、今度は犯行時にアッサーが正気だったことを証明してくれと求めてきた。アッサーは数々の裁判で被告が精神異常だと申し立て、彼らに無実を勝ち取らせていた。依頼人はアッサー自身がその手を使って罪を逃れることを危惧していた。タナーはなおも調査を続け、アッサー家の隠れた顔を暴き始めた―家を飛び出し、ヒッピーの中に身を投じていた娘リサ、女性関係の乱れていたアッサー…だが、退廃の街バークレーで、事件は想わぬ素顔を見せた!
前作『探偵の帰郷』で心に傷を受けたタナーが、再びウエストコーストで見せる新たな活躍。正統ハードボイルドを継ぐ著者が新境地を拓いた話題作。
(表紙巻末面の内容紹介文より)
★状態:並 ※状態表記については、こちらもご覧ください。
【ビニールカバー】全体にやや強いホコリヨゴレがあり、背の上部に弱いヨレ、上下辺に小さな傷みもあります。
【帯】全体にやや強いヤケ(褪色)・ホコリヨゴレがあり、背の折り返し部にはコスレもあります。
【表紙】背付近に強く、その他も全体的にやや強いヤケ(褪色)・ホコリヨゴレがあります。巻末面の左右中央部に開き癖による折れ線が走っています。
【本体】周縁部全体にやや強いヤケ(褪色)・ホコリヨゴレがあり、小口面にはシミと使用感もあります。
【本文】ページ面の周辺部にやや強く、その他も全体的に経年相応のヤケ・ホコリヨゴレがあり、相応の古び感がありますが、通読に支障はなく、おおむね良好な状態です。本文中に数カ所、線引きがあります。