マンハッタンは闇に震える カウフマン警視シリーズ/トマス・チャスティン=著/後藤安彦=訳

早川書房刊
ハヤカワポケットミステリ 1363
初版−1980年12月15日発行
新書判・並製・本文275P
発行当時の定価:800円

★内容:

周囲を取り巻くビルの灯が雲の垂れ込めた夕方の空に反射している中で、世界貿易センタービルの黒い巨大なシルエットは、さながらブラックホールを思わせた。110のすべての階は光を奪われ、ビルの中の数知れない人間たちは動かないエレベーターの前で焦燥に駆られ始めていた。ビルへ向かうすべての街路を規制する警察、急行した消防局レスキュー部隊、そして電力会社の緊急修理班、彼らの必死の努力にもかかわらず、この世界一の超高層ビルを突然襲った停電の原因は杳として発見されなかった…!
ニューヨーク市を相手取った不適な脅迫の電話は、直接カウフマン警視にもたらされた。要求は300万ドル。それをのまなければ、いくつかの地域を、そして最終的にはニューヨーク市全域を停電させるというのだ。貿易センターでの手口を見ても、脅迫団には都市の地下を縦横に走る送配電網に精通するエキスパートがいることは間違いない。広大な街のどこかで送電線を切断され、この大都会から長時間すべての電気が失われたら…
決行の日までに脅迫団を捕まえることが、市の上層部からカウフマンに与えられた至上命令だった。しかし、市警捜査陣の持つ手掛かりはあまりにも少なかった!
大都会を暗黒に塗りつぶす―奇想天外な恐喝事件を追うカウフマン。超スケールの警察小説シリーズ第3弾。

(表紙巻末面の内容紹介文より)

★状態:並下  ※状態表記については、こちらもご覧ください。

【ビニールカバー】なし。
【帯】なし。
【表紙】背周辺にやや強く、その他も全体的に弱いヤケ(褪色)・ホコリヨゴレがあります。上下辺にヨレ・傷みが少しあり、巻頭面の中央部にはキズ(圧迫痕)が、巻末面の上下辺には折れ(痕)があります。巻末面裏面(表3面)の小口側下部には値札シールを剥がした痕があります。
【本体】周縁部全体にやや強いヤケ(褪色)・ホコリヨゴレ・ホコリシミがあり、小口面には使用感もあります。本文中に1カ所、小口上部角にごく小さな耳折れがあります。
【本文】ページ面の周辺部に強く、その他も全体的にやや強いヤケ・ホコリヨゴレがあり、やや強い古び感がありますが、通読に支障はありません。また本文中に線引き・書き込み等はありません。
【その他】紀伊國屋書店梅田店15周年しおり付き。