早川書房刊
ハヤカワポケットミステリ 1377
初版−1981年8月31日発行
新書判・並製・本文297P
発行当時の定価:920円
★内容:
ナイト・クラブ〈黄金の仔牛〉の床に暗黒街の顔役チャーリィ・ボーの体が転がった。金貨を飾った眩しい店内のスポット・ライトが苦悶に歪む青い顔を照らし出している。単なる心臓発作か、それとも衆人環視下の大胆不敵な殺人か? たまたま店に居合わせたニュー・スコットランド・ヤードの敏腕警視カプリコーンの眼をもってしても、それは判然としなかった…。インフレと労組のストライキのために窒息状態にある大都市ロンドン。その経済不安に追い討ちをかけるように大規模な金貨偽造事件が発覚しつつあった。それだけでも頭痛の種なのに、カプリコーンの身辺にさらにトラブルが持ち上がった。部下のコッパー警部が警官の風紀にあるまじきことに酒場女のジョス・パーカーと同棲を始め、どこから大金を工面したのか〈黄金の仔牛〉というバーまで開かせた。そしてあのボーの怪事件が起きたのだが、それもうち続く犯罪の序曲に過ぎなかった。まずカプリコーンの自宅が爆破され、手先に使っていた情報屋が消され、さらに新たな殺人が発生した。いまやロンドンの空に不吉な調べが流れているようだった。大魔術師を父に持つ名警視カプリコーン登場。テレビで売れっ子の魔術師三姉妹である彼の叔母たちが醸し出す奇妙な雰囲気とともに、一大金貨偽造団の黒幕を追う警視の執念を描く、新味溢れる若手女流作家の力作。
(表紙巻末面の内容紹介文より)
★状態:並 ※状態表示についてはこちらもご覧ください。
【ビニールカバー】全体的にやや強いホコリヨゴレがありますが、破れ等の目立つ傷みはありません。
【帯】背付近に弱いヤケ(褪色)があります。
【表紙】背周辺にやや強く、その他も全体的に弱いヤケ(褪色)・ホコリヨゴレがあります。背の中央を、製本の不良と開き癖から来るとみられるシワが縦に走っています。巻頭面裏面(表2面)巻末面裏面(表3面)にコスレヨゴレガあります。表3面の小口側下部に、ビニールカバーから帯にかけて値札シールを剥がした痕があります。
【本体】周縁部全体に強いヤケ(褪色)・ホコリヨゴレがあり、小口面には使用感もあります。本文中数ページ分の小口下辺角に小さな耳折れがあります。
【本文】ページ面の周辺部に強く、その他も全体的にやや強いヤケ・ホコリヨゴレがあり、やや強い古び感がありますが、通読に支障はなく、また本文中に線引き・書き込み等はありません。