


著者名:
阪田寛夫 出版社名:
童話屋
まどさんに惚れてしまった阪田さんは、メモとペンを持ってまどさんを追いかけ回したそうです。まどさんのことなら、何でも聞きたい、みんな知りたい。追っかけですね。がまん強いまどさんも、さすがに辟易したそぶりを見せるのですが、そんなことぐらいでへこたれる阪田さんではありません。そして、ついにまどさんのヒミツに辿り着いたのです。
たとえば「ぞうさん」の歌のこと。
...ぞうさんの子は、鼻がながいねと悪口を言われた時、しょげたり腹を立てたりする代わりに、一番好きな母さんも長いのよ、と誇りをもって答えた。だからこの歌は、ゾウに生まれてうれしいゾウの歌、と思われたがっているでしょう。...
歌が"そう思われたがっている"というまどさんの言葉もふしぎですが、そうか、と受けとめる阪田さんも、何か大きなことに気がついた人なのでしょう。
まど・みちおさんの詩の、いちばん深いところを聞き出して、そのヒミツを惜しげもなくぜんぶ書いてくださったのがこの一冊です。
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